人類史上、最初で最大の生命破壊・環境破壊である水俣病事件は、「公式確認」から52年を経て、「終わり」を強いる諸力に直面しています。事件を歴史・記憶から忘却・抹殺しようとする諸力です。しかし、当然のことながら、事件は終わっていません。それどころか、いまなお被害と加害(とその相互交換性)の全容は解明されておらず、被害(者)への補償はあまりにも不十分なままです。そして何よりも、私たちは「水俣病とは何か」という問いに対する答えをもっていないし、そもそも問いを問う入射角さえ見定められずにいます。ありとあらゆるものを商品化の対象とする、徹底した市場主義としての後期資本主義社会においては、生命・身体も露骨に商品となっています。また、環境破壊の進行は人間社会の存続を根底から脅かしています。これらは、水俣病事件の現在的展開の一側面と言ってよいでしょう。つまり、水俣病事件は終わっておらず、問題はさらに複雑化、混迷化し、私たちの生きる生そのものとなって、社会を全域的に覆っているということです。胎児性水俣病患者は、水俣病事件史を背負いながら「いま・ここ」の生を生きる存在であり、水俣病や「いのち(の連綿性)」に対する不断の問い返しの必要性を私たちに訴えかけてくる存在です。彼女彼らは表象され、ある意味の秩序のなかに回収されることが決してないような、常にすでに余剰や残りであるような存在です。(そして、つまりは、こうした言表を絶えず破綻へと追い込むのだろうということ)。だからこそ、いままさに、またしても、あるいは新たにここから、私たちは胎児性患者の訴えかけに応えていく必要性を強く感じずにはいられません。そうして「終わり」を強いる諸力に抗いながら、水俣病事件やいのちへの問いを問い始めなければならないと感じます。


2008年11月29日(土)

地球環境パートナーシッププラザ:GEIC(東京)

無料


PM4:00

① ほっとはうす「ほっとはうす・伝える授業」

 「ほっとはうす」は水俣病患者の自立生活や生きがいを求め、水俣病患者の一人ひとりのニーズに即した、総合的支援のネットワークを構築しています。その重要な活動の一つとして、水俣からの情報発信があります。今回はメンバーのほぼ全員が上京し、「きぼう 未来 水俣」を語ります。


※ほっとはうす=胎児性水俣病患者の人たちが長年積み上げてきた思い、「社会とつながり働いて生きる」ことを実現する場であり、もっとも大切な活動としては、水俣病を伝えるプログラムがある。水俣の中心街に喫茶コーナーを設け、気楽に立ち寄れる場所として地域に開放している。障がいを持つ人の、あらゆる人権の確立を訴える。「施設ではなく、地域で生きる」は、重要なコンセプトである


PM5:30

② 詩朗読


PM6:30

③ ほっとはうす+CUATRO GATOS公演[rest/labor 2]

 原作:加藤タケ子

 演出:清水唯史

 コーディネート:細谷孝

 出演:ほっとはうす=加賀田清子 金子雄二 長井勇 永本賢二 松永幸一郎 ほか

    CUATRO GATOS=田中紀子、宮下直紀

 スタッフ:清水基、葛巻欣久、 中西B 、真島大栄


PM7:00

交流会

「水俣から伝える」展示/授業/演劇

ほっとはうす+CUATRO GATOS公演 [ rest / labor 2]

CUATRO GATOS

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