CUATRO GATOS
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2015年8月
創刊 ◎世界と日本の現在を問う論集『叢書・ヒドラ第1号 ~批評と運動~:特集・世界』
菅孝行編
A5判・250頁・定価(本体2,400円+税)
〒113-0033
東京都文京区本郷5-30-20
Te1.03-5684-0751
Fax.03-5684-0753
御茶の水書房
《ヒドラ刊行宣言》
〈生政治〉と〈例外状態〉の時代における日本の政治経済・社会・文化・思想状況
わたしたちは、現在の日本の状況を「社会総体が資本のもとへと、排除されつつ包摂
されている」ような事態として捉える。本書は、以上のような問題意識を共有した同
人たちによリ創刊される。ヒドラとは、ギリシア神話に出てくる多頭の怪物である。
英国の歴史家ピーター・ラインボウとマルクス・レディカーによれば、ヒドラとは、
資本制の本源的蓄積期以来登場する、資本制的に組織された秩序による包摂に抗する
者たち、あるいはそこから排除された者たち、そうした秩序に異論を吐く者たちであ
る。その意味でわたしたらもヒドラである。あなたがた読者もヒドラでありうる。目
指しているのは、〈3・11〉により露呈した日本社会の問題点の根本からの歴史的検証
と総批判である。
《本書の内容》
○巻頭言:抵抗の〈知〉・〈知〉の革命
いかなる〈覚悟〉で何を〈選択〉するのか──略奪による〈成長〉の果てに………菅孝行
○対談:資本主義~〈外部〉の消費の果てに~コロンブスの「発見」と利子率革命の意………太田昌国×水野和夫
○世界システム論の潜勢力:ヘゲモニー論を超えて………中山智香子
○核をめぐる構造の起源──3・11以降の核………内藤酬
○資本主義的複合体と空間支配1………友常勉
○統治性とグローバリゼーション1………山家歩
○無意識の政治1──自由について………伊吹浩一
○イタリア・オペライスタ群像1──マリオ・トロンティ「労働者と資本」を読む………中村勝己
○来たるべき水俣病1………清水唯史
○〈組織戦〉論ノート1………菅孝行
○劇詩 帝国………大岡淳
《筆者・対談者プロフィル》
■ゲスト執筆者
○中山智香子(なかやま ちかこ):経済学者、経済思想史専攻。東京外国語大学総合国
際学研究院教授。
○内藤酬(ないとう しゅう):核物理学・現代文明論専攻。河合塾講師、元防衛庁防衛
研修所(現防衛省防衛研究所)助手。
■ゲスト対談者
○太田昌国(おおた まさくに):ラテンアメリカ研究、編集者、翻訳者。ウカマウ映画
集団の上映運動を担う。
○水野和夫(みずの かずお):経済学者、日本大学国際関係学部教授。元内閣官房審議
官。
■企画編集同人
○伊吹浩一(いぶき ひろかず):フランス現代思想専攻、専修大学非常勤講師。
○大岡淳(おおおか じゅん):演出家・劇作家・批評家。SPAC─静岡県舞台芸術センター
文芸部スタッフ。
○菅孝行(かん たかゆき):批評家。梅光学院大学特任教授。
○清水唯史(しみず ただし):CUATRO GATOS演出家。チッソと国の水俣病責任を問うシ
ンポジウム実行委員、河合塾講師。
○友常勉(ともつね つとむ):近代日本思想史専攻、東京外国語大学大学院国際日本学
研究院准教授。
○中村勝己(なかむら かつみ):イタリア現代思想専攻、中央大学兼任講師。
○山家歩(やまが あゆむ):フーコー専攻、法政大学非常勤講師。
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