チッソと国の水俣病責任を問うシンポジウム 第6回 再々度、水俣病未認定問題を問う
*清水唯史が実行委員として参加しています。
水俣病はこの5月で公式確認から56年が過ぎましたが、2009年水俣病特別措置法による未認定患者の救済は、「7月末で受付締め切り」が強行されんとしています。不知火海対岸・天草では潜在患者への住民検診や申請呼びかけのさなか、特措法の申請者が月々増加する中での、見切り発車ならぬ見切り停車。1995年に続き今度こその未認定問題決着をめざして国・環境省が標榜した「あたう限りの救済」は看板倒れで、三たび「未認定患者」を放置することになるのは必至です。
他方、2月に高裁で逆転勝訴した溝口チエさん棄却取消・認定義務付け訴訟に対しては、被告の熊本県知事が非情な上告。逆転敗訴により原告が上告した大阪のFさん訴訟ともども、最高裁の水俣病判断が再び問われる事態となっています。高齢の原告が裁判を更に闘わねばならないことには心が痛みますが、かくなる上は、国がひたすら護持し続ける35年前の「水俣病判断条件」の狭隘さを、上告審でたださねばなりません。
〈来る2013年の国際水銀条約締結までに水俣病の幕引きを図りチッソ免責を果たす〉という国・県の目算はすでに破綻しています。東日本大震災の被災地や原発状況も息詰まる展開が続いていますが、今回は「水俣病未認定問題」という原点を、現地の皆さんや弁護団のお話からじっくり考えます。皆様のご参集を呼びかけます。
日時:2012年6月17日(日)午前の部:10:00~12:00/午後の部:13:00~17:00
会場:YMCAアジア青少年センター(在日韓国YMCA)9階国際ホール
東京都千代田区猿楽町2-5-5(JR水道橋から徒歩5分/JRお茶の水から徒歩7分)
TEL 03-3233-0611
《プログラム》(敬称略 順不同)
午前の部:
○溝口訴訟福岡高裁判決学習会
司会 細谷孝(シンポ実行委/中央大/倫理学)
参加・発言 松田健児、山口紀洋、高倉史朗、平郡真也、ほか
午後の部:
○開会あいさつ
鷹取良典(シンポジウム実行委員長)
○上映「溝口勝訴報道」「溝口秋生さんの横顔」
○報告「溝口さん提訴に至る経緯」
高倉史朗(ガイアみなまた)
○講演「溝口訴訟・福岡高裁判決と上告審」
山口紀洋(溝口訴訟弁護団)
○報告「溝口訴訟上告取下げ要請署名について」
平郡真也(溝口訴訟弁護団事務局)
○報告「特措法が切り捨てる潜在患者の問題」
谷洋一(水俣病被害者互助会事務局)
○報告「胎児性患者・家族の現状」
加藤タケ子(ほっとはうす施設長)
○「水銀条約案第14条『汚染サイト』の問題と国際NGOsの水俣への連帯」
安間武(化学物質問題市民研究会)
○討論 「2つの行政訴訟上告審の支援・特措法7月締切問題」
細谷孝 山口紀洋 高倉史朗 平郡真也 谷洋一 加藤タケ子 清水唯史
○アピール採択
懇親会:17:30-19:30(当日案内、別会計)
主催:チッソと国の水俣病責任を問うシンポジウム実行委員会
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-21-7 静和ビル1A 東京・水俣病を告発する会 気付
Tel/Fax 03- 3312-1398(昼留守録) Mail y-kbt@nifty.com(シンポ実行委事務局)