チッソと国の水俣病責任を問うシンポジウム 第15回 公式確認60年 宇井純さん逝去10年 問い続ける 熊本・新潟水俣病

*清水唯史が実行委員として参加しています。


 今年は熊本水俣病公式確認60年にあたり、報道・放映も活発です。事件も、その顕在化の頃に生れた胎児性患者たちも「還暦」を迎える中、患者さんたちは果敢に生きておられますが、他方、国・県の施策は60年の経験を活かせず、後手後手の弥縫策・切捨て策の繰返し。多数の潜在患者という眼前の存在に目を向けず、何十年も「調査方法の研究」ばかりしているというブラックジョークのような現実です。

 よって、未曽有の環境汚染・健康被害をきちんととらえ、能動的な解決を目指すためには、患者や関係者の訴訟を通じて新たな突破口を作るしかありません。昨年公式確認50年を迎えた新潟水俣病もふくめ、東京や現地で展開中の訴訟について、各氏から最新の報告があります。

 さて今年は、宇井純さんの逝去(2006年11月11日 享年74歳)から10年にも当たります。最近入手した1960年代の映像には、先に提訴した新潟の患者とともに水俣を訪ね、提訴前の互助会患者や胎児性患者と交流する若き日の宇井さんの姿が記録されています。宇井さんがチッソ附属病院や細川医師を訪ねた話は演劇などにも再現されましたが、同道した桑原史成さんから、その日の様子について貴重なお話をいただきます。

 熊本の経験が新潟に伝わり、新潟の素早い提訴が熊本の患者を励まし・・宇井さんら先達の足跡に学びながら、熊本と新潟の水俣病の闘いの今後を展望します。


日時:2016年12月3日(土)13:00~17:00(12:30開場)

会場:YMCAアジア青少年センター 9階国際ホール

   東京都千代田区猿楽町2-5-5(JR水道橋から徒歩5分/JRお茶の水から徒歩7分)

   TEL 03-3233-0611

   http://www.ayc0208.org/hotel/

参加費:1,000円(学生半額)


《プログラム》(敬称略 順不同)

第一部:

 ○上映「水俣からの教訓」( 宇井純) 1994 NHK人間大学/日本の水を考える(30分)

    「公害とたたかう」 1968  新潟水俣病共闘会議制作/斎藤恒医師提供 ※抜粋(15分) 

 ○お話「1962・64 宇井純さんの歴史が動いた日」

  桑原史成(フォト・ジャーナリスト)


第二部:

 ○報告「新潟三次訴訟-新潟認定訴訟 東京高裁の傍聴を」

  萩野 直路(新潟水俣病 両訴訟事務局)

 ○報告「調査義務付け津田訴訟・互助会2訴訟の現局面」

  山口 紀洋(各訴訟弁護団/弁護士)

 ○報告「潜在患者の広がり、熊本地震をめぐる課題など」

  谷 洋一(水俣病被害者互助会事務局)

 ○報告「還暦前後の胎児性患者 近況と将来の心配」

  加藤タケ子(ほっとはうす/おるげのあ)


主催:チッソと国の水俣病責任を問うシンポジウム実行委員会 

   〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-21-7 静和ビル1A

   東京・水俣病を告発する会 気付(シンポ実行委事務局・久保田)


協力:東京・水俣病を告発する会/最首塾


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