チッソと国の水俣病責任を問うシンポジウム 第10回 水俣病は『解決』に向かっているか?
*清水唯史が実行委員として参加しています。
2009年に制定された水俣病特別措置法は、「可能な限りの未認定被害者を救済し、水俣病の認定制度を終了させる」ことを想定していました。しかし、国と熊本・鹿児島県は、6万5千人という予想に倍する申請者に対し、受付締切から1年半以上経った今も「判定結果」を公表していません。一方、本来の認定制度である「公害健康被害補償法(公健法)」では、昨年の溝口訴訟最高裁判決で1970年代に設けた認定基準(水俣病判断条件)の狭さが断じられましたが、環境省はその見直しを拒み、部長通知と臨時審査会開催でその場をしのごうとしています。この認定申請者約900人には、審査や処分の見通しが立っていません。このように「解決」「決着」にはまだ遠い水俣病ですが、他方、子会社株売却でチッソを特例化することが会社法改正特例法で決まってしまいました。このかんの国会の動きについても緊急報告を行います。
胎児性患者と同年代原告による「第二世代訴訟」は、8原告全員が福岡高裁の控訴審に臨むことになりました。認定基準を問いなおす最高裁判決を得た、溝口訴訟・Fさん訴訟のスタッフがこの弁護にも当たっています。新たに提起された環境省新通知撤回要求訴訟・食品衛生法適用要求訴訟も含め、弁護団から報告を受けます。そして、年内結審予定の新潟第三次訴訟についても現地スタッフから報告らあります。
未認定問題以外でも、市民派水俣市長の誕生・胎児性患者のケアホーム発足・水俣近接川内原発の再稼働問題など、重要な報告が多数です。水俣市政については午前中にも学習会を設けます。
水俣病と水俣の現在について、首都圏で多面的に学べる貴重な機会です。皆様のご参集を呼びかけます。
日時: 2014年7月6日(日) 午前の部:10:00~11:30 2階会議室
日時: 2014年7月6日(日) 午後の部:13:00~17:00(12:30開場) 9階国際ホール
会場:YMCAアジア青少年センター
東京都千代田区猿楽町2-5-5(JR水道橋から徒歩5分/JRお茶の水から徒歩7分)
TEL 03-3233-0611
参加費:午前の部 無料
午後の部 1,000円(学生半額)
《プログラム》(敬称略 順不同)
午前の部:
○水俣市政学習会
講師 藤本寿子(水俣市議会議員/ガイアみなまた)
午後の部:
○報告「第二世代訴訟控訴審、環境省通知撤回要求訴訟、食品衛生法適用請求訴訟報告」
山口紀洋(各訴訟弁護団、弁護士)
○報告「 水俣の現状、特に未認定問題について」
谷洋一(第二世代訴訟・水俣病被害者互助会事務局)
○報告「新潟水俣病・第三次訴訟について」
萩野直路(新潟水俣病第三次訴訟事務局)
○報告「胎児性患者のケアホーム発足」
加藤タケ子(ほっとはうす施設長)
○報告「水俣市政と市議会の現在」
藤本寿子(水俣市議会議員/ガイアみなまた)
○報告「会社法改正における「チッソ免責」特例について」
シンポジウム実行委員会
懇親会:17:30~(別会計、水道橋駅東口「天狗」)
主催:チッソと国の水俣病責任を問うシンポジウム実行委員会
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-21-7 静和ビル1A
Tel/Fax 03- 3312-1398(昼留守録) Mail y-kbt@nifty.com(シンポ実行委事務局 久保田)